1894年の『最後の事件』でシャーロック・ホームズは宿敵のジェームズ・モリアーティ教授と 揉合いになった末、スイスのライヘンバッハの滝に2人とも落ちてしまったということになっていた。 だが、アーサー・コナン・ドイルはファンの要望に応えて続篇を書くことになり、ホームズは 死んでいなかったことにする必要がでてきた。 そこで、ホームズには「バリツ」という日本式の格闘技(the Japanese system of wrestling)の 心得があって、それでモリアーティ教授を投げ飛ばしたのだと『空き家の冒険』の中でホームズは ワトソンに説明している。